聚楽台レストランが今日で閉店します
上野公園口の風景と一体化しているところだったので
なんとも言葉にできない感じです
今日は少し感傷的な気分です
聚楽台自体が衝撃的だったのに、その店がなくなってしまうなんて
巨大施設+中華系和風の内装+洋風(洋食もどき)という、
全国に点在する廃墟案件と性質がとても似ています
既に遠い記憶になってしまった丘の上の回転レストランのような
観光地にある土産物屋併設のファミリーレストランのような
あの場所の1階に足を踏み入れた時から、50年代の
雑踏が体験できたし、追憶の中なのに、そこにモノがあって、
メシも食えるという不思議な場所でした
憶えてもいない子どもの頃の記憶がある気がして、
それはたぶん自分の記憶じゃなくて、他の誰かの思い出だった
んだろうと思います
上野駅前だった、というのがやはり大きなことなんでしょう
こういうレストランは100年、200年経っても変わらないという
のが王道のような気がします
しかし、ここは日本です
歴史を残すのには、クラシックになり切れなかったといいますか、
あのど派手な安土桃山系ラブホな内装は200年やっていこうと
は思ってなかったと思います
サービス精神が旺盛すぎたんです
あるいは、文字通り桃源郷を目指していたのかもしれません
長生きするはずのないロックミュージシャンに、もっと長く生きて
欲しかった、と思ってしまうような、フクザツな思いだけが残ります
個人的には聚楽台の店員の、無愛想とは言わないまでも、
殆ど感情のない接客態度が古典的な感じがして好きでした